もともと「冬の沖縄」は、まっっっっっっったく晴れないのが通常で、以前は1ヶ月に晴れる日は2〜3日レベル。9割曇りで常に小雨ぱらつくいわゆる「雨季」でした。なので冬の沖縄では洗濯して外干ししても全く乾かないので、どこのコインランドリーも冬は乾燥機が常にフル稼働って感じ。自宅にも乾燥機がある家庭も多いぐらいでした。逆に本土の冬は気温こそ猛烈に低くなるも、太平洋側では晴れっぱなしで空気も乾燥していて洗濯物もよく乾きますよね。
しかし近年の沖縄は平年より猛烈に寒くなるものの、天気的には本土の太平洋側のような晴れる日が多くて、以前は1割しか晴れなかったものの近年は5割以上、下手すれば7割晴れている印象でした。
でも今年のこの1週間の沖縄はまさに以前の冬の沖縄の様相。この1週間に至っては9割どころか9割9分曇りって状態。空がグレーだと海もグレーっぽく見え、海を見ても全然癒やされません。しかも以前の冬の沖縄なら雨季もあって雨が多く、梅雨・台風に次いで恵みの雨をもたらしてくれるのですが、今年の冬はその雨もほとんど降らず。結果、今の沖縄の水事情はかなり厳しいものになっています。
沖縄本島ダム貯水率:2024年55%(平年80%)2023年95%
しかもこの先、大きな雨が期待できるのが「3月末以降のリアル梅雨(机上の梅雨は5月以降もその時期は雨ほとんど降らず)」。つまりこの先2ヶ月は大きな雨は期待できそうにありません。でも去年の台風シーズン(10月)まではダム貯水率は平年以上も、その台風シーズンが終わった瞬間にピタリと雨降らなくなりました。生活するには雨なしはいろいろ助かりますが、その雨に依存している沖縄の水事情からするとかなりヤバイ状態。さらに離島ともなるとダムなど貯水規模が小さいので、海水淡水化施設をもたない島はかなりヤバそう。
ちなみに海水淡水化施設がある島はこれだけ(海水を生活用水に変える施設)。
・北大東島
・南大東島
・渡名喜島
・粟国島
・波照間島
他にも貯水ダムだけではなく地下水や放流水などを高度浄水して利用している島もあります。
・伊江島
・伊良部島
・宮古島
・多良間島
・座間味島/阿嘉島
・渡嘉敷島
※橋繋がりの先の離島は上記に含む
ちなみに沖縄本島も貯水ダムがメインなものの、海水淡水化施設も高度浄水施設もあります(北谷)。とはいうものの、海水淡水化施設稼働には猛烈なお金がかかりますし、高度浄水もダムからの配水に比べれば非常に高いコストがかかります。本土のように水をいっぱい蓄えることができる山もありませんし、水を長期保存できる積雪もありませんので、沖縄の水事情は基本的に「雨」次第なんです。
その雨が期待できるのも先の話のように「冬/雨季」「梅雨」「台風」のみで、そのうち1つがぽっかり抜けてしまうと必然的に水不足になる訳です。
しかも水を最も使うのが医療施設とホテル。いくら家庭で節水しても医療施設は仕方ないとしても観光に依存している沖縄のホテルで水をまさに「湯水のように使う」状況だと沖縄の水不足はどうにもなりません。ちなみに工場でも水を大量に使いますが、それは本土の工場の場合。沖縄には重工業がないのでそこまで水を使う施設は少ないと思いますので、やっぱり医療施設とホテルによる水の消費は顕著だと思います。
どっかのアホ知事が家庭にだけ節水を訴えていますが、家庭による節水などハナクソレベル。企業(特にホテル)に節水させなければリアル無意味。そもそも沖縄の水道水は基本「飲めない」ので、家庭での節水はなおさら意味がありません。まずは水を垂れ流している企業(中でもホテル)、そしてアホの巣窟・沖縄県庁の自らの施設で節水すべき。
自分(アホ知事)がやらないことを他人(県民)に強要するのは止めて欲しいものです。
<昨日の時点の沖縄本島ダム貯水率>
※沖縄県企業局より引用