実を言うと、私自身は年間潜るのはほんの2〜3回程度なんです。もちろん潜ることができるチャンスはその倍、いや10倍以上ありますが(海へ行く回数は多いので)、それでも実際に泳ぐのはほんのわずか。
その理由は快適に泳げる環境がそろっていない限り無理して泳がないから。
もちろん沖縄に住んでいるからそういうことができるのでは?って言われるかもしれませんが、実際は宮古や八重山へ行っても同じように泳げる環境がそろわない限りはマリングッズを持っていても泳ぎません。
このブログでもよく言いますが「島は逃げません」同様に「海も逃げません」ので、無理する必要は無いですからね。
でも今年のシュノーケリングなどでの事故を見ていると、明らかに「無理して泳いだ結果」というものが多い気がします。先日の伊良部島での事故も台風が近海にいる状況で泳ぐというのは問題があったと思います。もちろんライフジャケットを脱いで泳ぐというそれ以前の問題もありましたが、何より沖縄近海に台風がいるときには「泳ぐ」どころか「海に入る」ことも控えた方がいいと思います。少なくとも周辺海域の1便でも船が欠航するような状況では絶対に泳がないこと。
どのみち台風が近海にいるときは波が高くて流れも早いばかりか、無理して泳いでも海の中は濁って何も見えないということも多いです。
せっかくの沖縄旅行で青々した海を目の前にして泳がないというのはなかなかできないかもしれませんが、でも命を守るためにはその「泳がない」という決断が最も重要です。先の話のように無理して泳いでも海の中が真っ白に濁っていたら意味が無いですよね。加えて流される危険性もあるのですから。
「無理して泳ぐ安っぽい勇気より、泳げそうでも泳がない勇断」
これが一番大切だと思います。でも得てしてシュノーケリング経験者だと「泳ぎたい!」という気持ちが強すぎて前者のような「無理して泳ぐ」という判断になってしまいがち。結果、経験者の事故は意外と多いですからね。ちなみに初心者の事故も多いですが、あれはそもそも論で「無謀」です。初心者の場合は必ず経験者からのレクチャーを受けるべきなのに、シュノーケリングはグッズがあれば誰でもできると勘違いしてしまいがち。
テクニックやグッズの使い方よりも、まずは海の危険性やマナーを学ぶべき。
それだけでも海の事故はかなり減ると思います。でも実際はそれを学ぶこと無く技術やグッズの使い方だけをネットなどで調べて海へ行く人が多い。それじゃ事故は減りません。まずはシュノーケリングなどの経験者と一緒に泳いで様々なマナーやルール、そして海の危険性を学ぶこと。
まだ夏休みは残っていますし、この先も秋の連休などもありますが、台風が沖縄近海にいるときは絶対に泳がないで欲しい次第です。そして現在、台風15号が既に沖縄近海まで来ていて船便にも欠航が出ています。確実に「泳ぐべきでは無い状態」になっています。
この週末どころか来週も前半まで影響があると思いますので、この先1週間近くは海に入らないでください。「入らないように」ではなく「入らない」でください。無事に帰るまでが「旅行」なので「泳がない」勇断をお願いします。
(コメント不可)
2015年08月20日
一番恐れていた進路に?台風15号はかなり厄介かも?

宮古・八重山への台風15号の最接近はもはや避けられない状況になってきましたが、ただその最接近後の進路が徐々に恐れていたものになりそうですね。
「台風15号南西諸島縦断&本土にも最接近?」
直撃するのは宮古や八重山など西の離島としても、本島や奄美も台風の東側が常にかかると、直撃同様の大荒れの天気になります。まぁある程度離れた場所を通ってくれれば影響は少なく済むのですが、ここ最近の予想進路を実進路のズレを見ていると、どうも徐々に東寄りになってきているようです。当初は与那国島と台湾の間を通る予想が、次は与那国島直撃、そして今朝は与那国以外の八重山直撃と、徐々に徐々に東へ。そうなると宮古・八重山接近後のコースも徐々に東寄りになり、最悪の場合は沖縄本島も含めた南西諸島全縦断なんてことも!?(本島→奄美→屋久島)
そして南西諸島のあとはこのままだと本土にも最接近する可能性も出てきました。上陸するか否かは微妙なところですが、ただ本土の西日本や太平洋側では大きな影響が出るかもしれません。正直、台風16号は規模こそ大きいものの本土にはこれ以上の接近は無さそうですのであまり気にしていませんが、ただ台風15号は沖縄だけじゃ無く日本全域に影響を与えそうな進路になりつつあります。夏休みの最終週に影響がありそうなので本土も警戒レベルを引き上げた方がいいと思います。
っていうか先日の台風13号も直撃レベルだった八重山。大丈夫かな・・・
13号は東から西に抜ける進路だったのでまだマシでしたが、今回は真南から迫ってくる最も影響が大きくなるコース。南の湿った空気を大量に引っ張ってくるのでこのままだと大荒れ必至。宮古や八重山はまさにこの週末に最接近。そして本島は最接近こそ週明けになりそうですが、八重山最接近後は長い時間台風の東側にさらされるので影響する時間も長そうです。
既に昨日から沖縄海域の船便に欠航が出るほど海が荒れていますので、今日から1週間は海遊びは止めて欲しい次第です。シュノーケリング抜きにしても流される可能性もあります。台風の怖いところは晴れていて海も見た目は穏やかそうに見えても、海の中の流れは猛烈に速いことがあること。外から見た限りは「泳げる」と思って海に足を入れた瞬間、沖まで流されるなんてこともあります。そこにリーフカレントも関わるともはやどうすることもできません。
この先1週間。せっかくの夏休みで沖縄にお越しの方も、できるだけ海では泳がないようにお願いしたい次第です。もちろん安全対策を十分に行っている管理されたビーチもありますが、それでもできれば泳ぐのは避けた頂きたいものです。
この夏は本土も含めてシュノーケリング事故が多いとのことですが、多くは「慢心」と「油断」。ライフジャケットを着用しなかったり、台風の影響があるのに泳ぐなど、状況判断をきちんとしていれば避けられたものが多い気がします。
無理して泳ぐ安っぽい勇気よりも、泳げそうでもあえて泳がない勇断を!
お願いいたします!!!(沖縄でも本土でも)
(台風関連の記事はコメント不可)
posted by 離島ドットコム管理人 at 2015/08/20-06:20
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